夏組単独公演が面白くて、一年と二ヶ月ぶりにブログを書きました。

いやあ夏単面白かったですね〜!こころがさんかくあったかさんかく!
たくさん笑顔になれて心があたたかくなる、優しい公演でした。


「支えること」あるいは「支えられること」に不器用で、ひとりひとりで咲いていた夏組の子たちが、支えて支えられて寄りかかって、5人でひとつの大輪の花を咲かせるお話だったなあと思っています。

 

■一幕
幸ちゃんは「支えられること」に不器用で。支えられてしまうのは自分が至らないからだと感じてしまうんだろうなあ。
でも1人ではどれだけ頑張っても100%までにしかならないけど、2人の力を合わせればたとえ80%ずつでも160%になれるんだよって、5人揃えばそれはもっと大きな数になるんだよって。
だから、二幕で三角に話してみなよ、って言った幸ちゃんにじーんとしていました。


逆に一成は「支えること」に不器用、というか自信がないのかな。自分なんかが支えられるのか、と思っていたように感じました。
でも一成にとってデザインは、絵を描くことはプライドで、そこに自信をもっていたからこそ幸ちゃんをああして支えることができたんだろうなあと。


支えられることに不器用な幸ちゃんがクロに寄りかかりまくりのシロを演じて、支えることに不器用な一成が自分からグイグイお節介かけるクロを演じる。相変わらず綴大先生の脚本ぢからが強い。流石っス。


■二幕
三角は「支えられる」ことに不器用。ふらふらとしているようで、それは誰にも寄りかからないようにしているから。というよりも寄りかかれる誰かが側にいなかったんですよね。きっと。でも夏組のみんなは大丈夫。たとえ勢いつけて寄りかかっても受け止めてくれるよ。


むっくんはたぶん一番支えることが上手。本人の気がつかないところでいろんな人の支えになってる。自己評価が低いから、その分支えられることにも比較的素直な子だと思っています。
むっくんの「大丈夫じゃないです!」で毎回私の涙腺と顔面が大丈夫じゃなかった。天馬が「支えるから!」と言った時、そっと三角の背中を支えていたのが強く印象に残ってます。
強い人ですよね。


そして、天馬。今回通して一番変わったのが天馬だろうなあと思います。
一幕では照れ隠しのように「支えてやらなきゃいけない」だったのが、二幕では「支えてやりたい」って言ったのほんとうにいじらしい。いとをかし。
今回天馬の台詞に「支える」って頻出するんですけど、本当の意味で発するのはここからなのかな〜とか思ってました。


支えてもらうこと、頼ることってすごく難しいことだと思っていて。支えてもらうには自分の弱いところを見せなきゃいけないじゃないですか。
弱いところ曝け出して全力で寄りかかって、でもそれって、仲間はすべて受け止めて支えてくれるって信じてるからできることで。良いなあ夏組。MANKAIカンパニー。
彼らがもっと大好きになった、そんな夏でした。


■GOD座について
わたしはファビュラーなので、上記を踏まえてGOD座の話も少し。
今回晴翔くんの葛藤がまあしんどくてしんどくて。晴翔くんに仲間が、絆が、っていうのは少し違うのかなとは思うんですけど、レニさんに対して少し疑念を抱いていた時に咲也くんにあんなこと言われたら彼のなにかが崩れちゃうんじゃないかって、そんな危うさも感じました。
お芝居が大好きで、プライドを持っているからこそ、相手を陥れるのではなく自分がさらに高みにのぼることでトップに立ちたい人なのかなあとも感じています。
レニさんにオーディションをするぞと言われて台本を嬉しそうに愛おしそうに見つめる表情が、ああ晴翔くんはお芝居が本当に大好きなんだなあって伝わってきて、大好きでした。


レニさんと紙飛行機の話もしたいんですけど、あまりも長くなりそうなのでそれはまた機会があれば。


■そのほか
あと、音楽がすごい。Yuさんすごい。
エーステにおける三角の曲って頑なに三拍子だったんですけど(なんたって秋冬の無間人形も三拍子)、宝探しの曲と円との曲で始めて四拍子が出てきました。
これって、三角の心が△じゃないからこその表現だったのかなって。
だから円くんの手を取った瞬間曲が三拍子に変わることに気がついた時鳥肌立ちました。円くんと一緒に遊んだあの時間と、じいちゃんと一緒にいた時間だけは、あの家の中でも三角の心は△でいられたのかなーなんて思います。
スカイのラスト直前、三拍子のメロディの中で大切なものを見つけた三角に毎度泣いていました。


秋単も楽しみですねえ。
どんな彼らに出会えるのでしょうか。
それでは、また次の季節に会えることを祈って!


ひのえ